基礎科学研究紹介教員紹介末満 英俊
教授 末満 英俊
ルビジュム原子のレーザー冷却
現在、ルビジュム原子を半導体レーザーを使った冷却、捕獲する装置がほぼ完成し、レーザー強度およびその安定度、ルビジュム原子の密度の調整、磁気トラップに流す電流の調整を行っている。 背景のルビジュム原子の強い蛍光は観測できるのであるが、トラップされていると思われているシグナルはまだ得られていない。あと一歩の所まで来ているのであるが、最後の詰めができていないのが現状である。しかし、来年度初頭には捕獲を確認できるよう実験を進めている。

光とは何であるか。どうして光るのか。このことに対する正しい答は20世紀初頭の量子力学の出現を待たねばならなかった。あらゆる物質は原子,分子からできている。これらが外部からエネルギーをもらった場合,より高いエネルギーをもつ状態(励起状態)に移るが,この状態にいつまでも止まっておれず,ある寿命でより低いエネルギーの状態に必ず落ちてしまう。その時そのエネルギー差だけのエネルギーを持つ光を放出する。基本的には,これが物質が光る主たる原因です。原子,分子により出てくる光の色(振動数)は異なり,逆に観測した光の振動数から原子,分子の名前,さらに,それらがどのような状態にあったかを特定できる。最近はレーザーという強力な光源が発明され,これを照射することにより,これまでよりはより能動的に物質を調べることができるようになってきた。
 私の研究室では,主に種々なレーザーを使い,気体状態の原子・分子の励起状態の様子を調べることが研究の主テーマです。これまでの研究課題は

 1.アルカリ金属分子の多光子電離
 2.エヴァネッセント光を利用したオプトガルバニック効果による放電管壁近傍の準安
  定励起原子の検出
 3.Rb 分子のレーザー冷却および冷却されたRb 分子のトラッピング

 現在は,レーザー冷却されたRb 分子を作ること,さらに,条件を変えることによりトラップされたRb 分子の数がかわるが,その結果,どのような変化が起こるかを研究課題として取り組んでいる。
 
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冷却およびトラップ用ガラスセル

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Rb 原子レーザー冷却装置

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外部回折格子型波長可変レーザー 

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Nd-YAG レーザー励起色素レーザー


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